Fuko's Blog

日々のことや旅のこと

【キルギス旅行記】~ビシュケク→チョルポン=アタへ~

一日の始まり

今日は8時に起床し、ゆっくりと準備をしていた。

椅子に座って作業しながら、アイダナが起きてくるのを待っていたが、この日はなかなか起きてこない。9時になっても10時が近くなってもピクリとも音がしない。

今日向かう予定のチョルポン=アタまでは、ビシュケクからマルシュで4~5時間かかるので、なるべく早く出発したかった。

アイダナ~~起きて~~と思いながら、昨日買った桃の残りとパンを食べた。

こんなゆっくりの時間もいいかもしれない。

 

チェックアウトの10時になって、アイダナ起床。

眠そうな目をしながら、good morning~と挨拶をしてくれた。

今日、イシク=クル湖近くのチョルポン=アタに向かうことを伝えると、アイダナは丁寧にバスターミナルの場所と、いくらかかるか教えてくれた。

ちなみにNomads homeから近いバス停から、113か35のバスに乗ると西バスターミナルへ着くらしい。113番のバスは8ソム、35番のバスは10ソムとのこと。

バスに乗る際に「アフタバグザル」と伝えると、西バスターミナルで下ろしてくれる。

 

アイダナが教えてくれた通りに、バスを待った。

35番のバスが来たので、それに乗ることにする。運転手のおじさんに「アフタバグザル?アフタバグザル?」と聞くと「アフタバグザル!」と答えてくれたので、たぶん大丈夫。

Googleマップを見ながら、いつ降りようかいつ降りようかとそわそわしていた。

近くになったとき、おじさんが「アフタバグザル!」と声を掛けてくれた。優しい。

おじさんに20ソムを手渡して下車した。(本当は乗車のときに手渡すのだが、乗って乗ってと言われて渡しそびれてしまった)

 

西バスターミナルに降り立つとすぐに、威勢のいいおっちゃんが「イシククル!イシククル!」と話しかけてきた。

タクシーのキャッチかなと思ったけれど、「チョルポン=アタ?」と聞くとすごく頷いて、大きな声で仲間に話しかけながら案内してくれた。

着いて行ってみようとついていくと、マルシュ(乗り合いバス)に案内された。お、良かった~と思って、そのままバックパックをトランクに預けた。

「前の席二つに座って」とジェスチャ―があったので、二人で座った。

マルシュは人数がそろわないと出発しないので、なんやかんや出発したのはお昼頃だった。

 

マルシュから見える感動の山々

ビシュケクを出発し、チョルポン=アタへ向かうバス。

タクシーに乗った時にもうすうす感じていたけど、マルシュのおっちゃんもものすごいスピードで街を移動する。130キロくらいは出ている。

さらに窓は全部オープンなので、ビュオービューと風の音しか聞こえない。涼しい。

ビシュケク市街を抜けると、遠くに山々が見えてきた。これからあの山々に向かっていくのか。

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警察のスピード違反チェックがかなりちょくちょくあり、警察が道端にいるのを見つけると、おっちゃんはすぐにスピードを緩め、通り過ぎるとまたスピードを上げた。

 

山々は緑ではなく、岩と砂でできているようだった。

ピンク色や赤茶、鼠色や緑に見える部分もあり、それらが混ざり合ったり、パキッと分かれていてとても美しい地層だった。

その自然が作った雄大キルギスの大地に、風に目を瞬かせながら感動していた。

 

すれ違う車の中には、荷台に馬が乗せられていたり、牛や羊、番犬も端っこにちょこんといたりもした。一頭だけだったり、乗り合いバスのようにぎゅうぎゅうに詰め込まれた車もあった。キルギスでは馬が有名なのでこの光景も頷けた。

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キルギスの山々はどんどんその顔を変えるので、ずっと見ていても飽きなかった。

遠かった山がどんどんと近づき、ついに山の中に入っていった。両脇に岩と砂でできた傾斜があり、その間を一本の道路が曲がりながら走っている。ほかに逸れる道はなく、一本の道である。

ドバイからキルギスに向かう飛行機の中からも見えたが、広大な面積の中を線を引いたように道ができている。

 

初サモサ!サクサク生地が美味しい。

1時間30分したころに休憩が入った。

道の途中に出てくる、トイレと軽食が食べれるご飯屋さんがあるところ。

トイレは1人10ソムで入ることができた。風は涼しく、トイレの手洗い場の水はかなり冷たかった。雪解け水だろうか。

ここでは40ソムでパンを買った。パイ生地で出来ているもので、中にお肉と玉ねぎが炒めて入っている。味はシチューみたいな感じで、とても美味しかった。これは気に入った。

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イシク=クル湖

山を抜けると少し開けてきた。

山にキルギスの国旗が描かれていたり、キルギスという文字があったり、おもしろかった。

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チョルポン=アタに向かうほど、辺りは平地になり、緑が増えてきた。

こちらの木は縦に長いものが多く、その他は穀物なのか畑のような感じで一面に麦のようなトウモロコシのようなものが栽培されている。

 

緑の向こう側に、水色の輝きが見えてきた。イシク=クル湖だ。

奥の方は濃い青で、水平線が見えるので海のようにも見える。

 

チョルポン=アタに到着

宿の近く、チョルポン=アタ市街で下ろしてもらった。

前歯が全部金のおっちゃんだったけど、とても優しくて、「ラフマット!」というと温かいにっこりした笑顔で「ラフマット!」と返してくれた。

 

さて、宿へはここから30分ほど歩く。

市街を散策しながら一本道をひたすら歩いた。

気温はちょうどよく、ビシュケクより涼しい。標高は1300メートルだが、まだ空気の薄さなどは感じられない。イシククル湖に入るには、もう少し日差しのある昼間出ないと勇気が出ないかもしれない。

 

宿らしきところは小さな森かと思うほど緑豊かだった。

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入口がなかなか分からずウロチョロして、門の前で困っていたら、お姉さんがやってきた。

ここの人らしく、英語が少し話せた。

そのまま中を案内してくれた。

この宿も、Nomads homeと同じくらいステキな景観だった。

まるで童話の中の世界のよう。小さな個室のハウスが並び、至る所に花が咲いていた。白やピンクや濃いピンク。

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少年たちが遊んでいたり、おばあちゃんたちが小屋の中で談笑していた。

私たちの部屋はまだ掃除中で、5分だけ待って、と言われた。

内装もステキで、ベッドが二つ、シャワーにトイレ付。壁紙やカーテンも緑や花で統一されたとても素敵な内装だった。

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夕食と驚きの出会い

荷物を置いた私たちは、夜ご飯を食べに、マルシュを降りた場所までてくてくと歩いた。

道中、そこらじゅうで鶏が放し飼いになっていて、自由に傾斜で何かを突っついていた。特に雛がお母さんから離れたがらず、お母さんが移動すると全員ピヨピヨと言いながら後をくっついて歩く様子が可愛かった。

 

チョルポン=アタのセントラルへ到着する。

いい匂いがして、賑わっているお店に入った。

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席が全部埋まっていて、どうしようか、とメニュー片手に悩んでいたら、声を掛けられた。

なんと、ドバイの空港で、「キルギス行きはこっちですよ」と声を掛けてくれた男の人だった。

あれ~~!!すごい偶然!と思っていると、同じテーブルの人はみんな日本語が話せるよう。一緒に食べようと誘ってくれて、お誘いに乗ることにした。

現在キルギスで働いている女性とその娘さん、ドバイの空港で出会った男の人は甥っ子さんとのこと。もう一人、女性の下でインターシップをやっているアメリカの男の人。

旅先での出会いはすごいなあ。

キルギスに来て、東京や埼玉の話をしたり、お互いの話をできる人と出会えるなんて。

とても楽しい時間で、笑い声が店に明るく響いていた。

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これはスープタイプのラグマン。

ニンニクが丸ごと入っていたり、結構スパイシーな味付けだが、それが食欲をそそる。こちらの肉は羊だろうか…。かなり噛み応えがあり、肉!という感じがして美味しい。

日本ではなかなか食べれない。

 

談笑していると、後ろ側に座っているキルギス人の男性たちが片言の英語で話しかけてくれた。

ビールを飲んでいて陽気に出来上がっていたのもあるけれど、私たちが日本人だとわかると、たくさん日本のことを質問してくれた。「日本語勉強したいと思っているんだけど簡単?」とか。

そして、「キルギスで何かあったら俺に電話しなよ」と電話番号を教えてくれた。

みんなの自己紹介をし、私たちの名前もすべて聞いて覚えてくれた。(私の名前は発音が難しいのか、忘れちゃったと言われたけれど)

そんなこんなで楽しく話しているとあっという間に19時30分を過ぎていた。

みんなと最後にはインスタを交換し、私たちは宿へ向かった。

こんな出会いもあるなんて、やっぱり旅はいいなぁ……

 

一日の終わり

帰り際に小さなお店で水とポテチを買う。

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青年たちに話しかけられ、両替できない?と500ソム見せられた。残念ながら私たちも大きなソムしか持っていないので、無理だ~とジェスチャーで答えた。

キルギスの人たちは旅人でも親しく話しかけてくれて、受け入れられている感じがしてとても嬉しい。

 

宿に帰ってシャワーを浴びて、洗濯をした。

洗濯は毎回手もみ洗い。水洗い。

乾かす場所はその時々。

今回は部屋の前の階段の手すりにかけた。

 

部屋に大きな蜘蛛が出て、大騒ぎしながら寝る。

今日も最高な一日だった。